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内製化 / 公開 2026-09-01

バックオフィス効率化の進め方|順序を間違えない5ステップ

執筆・編集:株式会社DataEgg
#バックオフィス#業務効率化#業務改善
バックオフィス効率化の進め方|順序を間違えない5ステップ

バックオフィス効率化とは、経理や人事、総務といった間接部門の業務を、手作業に頼らず情報が自然に残る形へ組み替えることです。この記事では、ツールを導入したのに手間が減らない原因から、着手する順序の決め方、そして失敗しにくい5つのステップまでを解説します。何から手をつけるべきか判断がつかない中小企業の経営者や管理部門の方に向けた内容です。

バックオフィス効率化が失敗する3つのパターン

バックオフィス効率化がうまくいかないとき、原因の多くはツールの選定ではなく着手の順序にあります。良い道具を入れても、業務の流れが整理されていなければ手作業は残ります。

現場でよく見かける失敗は、次の3つに整理できます。

  • ツールを入れたのに、既存の紙やメールが残り二重入力が増える
  • 部署ごとに別々の道具を選び、部門をまたぐと情報が途切れる
  • 導入の効果を測る前に対象を広げ、どこで詰まったか分からなくなる

ツールを入れたのに二重入力が増える

最も多いのがこのパターンです。申請だけをシステム化しても、その前の受け取りが紙のまま、その後の会計処理が手入力のままだと、真ん中だけが新しくなります。結果として、担当者は紙を見ながらシステムに打ち込む作業を新たに抱えることになります。

効率化の効果は、業務の一番細い部分で決まります。入口から出口までのどこか一箇所でも手作業が残っていると、そこが処理速度の上限になります。

部署ごとに最適化して全体が分断する

経理は経理の、人事は人事の都合で道具を選ぶと、部門をまたぐ情報が繋がらなくなります。同じ取引先の情報が複数の場所に別々の表記で存在し、突き合わせのために新しい確認作業が生まれます。

この状態は、二重管理が起きる典型的な構造でもあります。部分最適の積み重ねが、全体では非効率になる例です。

筆者は以前、営業代行会社でフォーム営業の管理を段階的に仕組み化した経験があります。当初はスプレッドシートで管理していたものを、統合マスタの整備、そして自動化へと順に進めました。このとき実感したのは、順序を飛ばして自動化から入ると定着しないという点です。マスタが揃っていない状態で自動化しても、例外処理を人が手で埋めることになり、かえって手間が増えます。

効率化する前に、お金の流れを1本にする

バックオフィス効率化で最初に手をつけるべきは、お金が動く業務の流れです。理由は単純で、間違いが直接損失になるうえ、部門をまたぐ距離が最も長いからです。

具体的には、次の経路がどこで切れているかを確認します。

  • 経費や支払の申請が、どこから入ってくるか
  • 承認と支払がどのタイミングで記録されるか
  • 請求と入金がどのように突き合わされているか
  • 会計への計上が、どの時点で誰の手を経ているか

この経路のどこかに転記が挟まっていれば、そこが効率化の起点です。逆に、末端の作業をいくら速くしても、経路が切れていれば全体の時間は変わりません。

筆者が宿泊事業の会社で業務全体の設計に関わったときも、着手点はここでした。申請から会計までを一続きにするまでは、部分的な自動化がほとんど効果を生みませんでした。

バックオフィス効率化の進め方5ステップ

進め方の基本は、小さく確かめてから広げることです。一度に全部を変えると、現場が止まったときに原因を特定できなくなります。

ステップ1 業務を棚卸しする

まず、誰が何を何回やっているかを書き出します。頻度と所要時間、そして情報がどこからどこへ移るかを記録します。詳しい手順は業務棚卸で解説しています。

この段階で「なくせる業務」が見つかることも珍しくありません。効率化の前に、そもそもやめられないかを確認する価値があります。

ステップ2 着手する順序を決める

棚卸しの結果から、お金の流れに関わる業務を優先します。判断基準は、頻度が高く、間違いの影響が大きく、複数人が関わるものです。

一方で、月に1回しか発生しない業務や、担当者一人で完結している業務は後回しで構いません。効果が小さいうえ、変更に伴う説明コストが割に合わないためです。

ステップ3 小さく作って試す

対象を1つに絞り、実際に動く形で試します。ここで重視したいのは、使う人が説明なしで扱えるかどうかです。

筆者は大手不動産会社の入居者管理システムの運用に携わっていた頃、設計の基準を「自分以外が使ったときに説明なく使えるか」に置いていました。作った本人にしか分からない仕組みは、担当が代わった時点で使われなくなります。

ステップ4 定着を確認してから広げる

1つの業務で手応えが出たら、次に移ります。定着したかどうかは、元のやり方に戻っていないかで判断できます。

現場が古い方法を併用している場合、多くは新しい仕組みのどこかに使いにくさが残っています。広げる前に、そこを直す方が結果的に速く進みます。

機能は完成しているのに元の方法へ戻る場合は、使いやすさだけでなく、本人のメリット、責任への不安、専門性や役割の変化も確認します。詳しくはシステム導入が現場で使われない理由で、心理学・行動経済学の観点から整理しています。

ステップ5 会計まで繋ぐ

最後に、業務の記録が会計の数字まで自動で届く状態を目指します。ここが繋がると、月次の集計作業そのものが減ります。

日々の業務を回すだけで数字が揃う状態になれば、経営判断に使える情報も早く手に入るようになります。

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効率化の効果をどう測るか

効率化を続けるうえで欠かせないのが、効果を数字で確かめることです。感覚だけで判断すると、現場の実感と経営の認識がずれていきます。

測る指標は、複雑なものである必要はありません。着手前に次の3つを記録しておくだけで、比較ができるようになります。

  • その業務にかかっている月あたりの時間
  • 差し戻しや修正が発生した件数
  • 月次の締めが終わるまでの日数

このうち見落とされやすいのが2つ目です。作業時間そのものが短くなっても、間違いが増えて確認が発生すれば、全体では改善していません。速さと正確さの両方を見る必要があります。

3つ目の締めまでの日数は、経営側にとって分かりやすい指標になります。数字が早く揃うほど、判断できる時期も早まります。効率化への投資を続ける根拠として説明しやすい点も利点です。

なお、指標の設計については業務の見える化で詳しく扱っています。何を測るかを先に決めると、どの情報を残すべきかも自然に定まります。

外注と内製の使い分け

バックオフィス効率化を進めるとき、どこまで自社でやるかという判断が出てきます。ここは全部を自社で抱える必要も、全部を任せる必要もありません。

判断の目安になるのは、変更の頻度です。運用しながら細かく調整し続ける部分は、社内で手を入れられる状態にしておく方が速く進みます。一方、法令対応のように専門性が高く更新も外部要因で決まる部分は、任せた方が確実です。

自社で持つ範囲を決める際の考え方は、内製化とはで整理しています。体制と照らして検討する材料になります。

お金の流れから具体的に改善する

バックオフィスDX・AXは、経理や総務の中だけでは完結しません。現場で発生した実績、営業が決めた契約条件、申請と承認、請求、入金、会計が一つの取引としてつながっている必要があります。

現在の詰まり方に近いテーマから、次の記事を参照してください。

よくあるご質問

Q. バックオフィス効率化は何から始めればよいですか ツール選びではなく、業務の棚卸しから始めることをおすすめします。どの作業が何回発生し、どこで情報が途切れているかを先に把握しないと、導入したツールが既存の手作業に上乗せされるだけになりやすいためです。

Q. バックオフィス効率化でツールを入れたのに手間が増えたのはなぜですか 前後の業務が紙やメールのまま残っていると、ツールへの入力が新しい手作業として追加されるためです。入口から会計までの流れを一続きにしないと、途中に転記が残り続けます。

Q. 少人数の会社でもバックオフィス効率化は意味がありますか 少人数ほど一人への依存が事業リスクに直結するため、効果は大きくなります。ただし一度に全部を変えると現場が止まるため、影響の小さい業務から順に進める方法が現実的です。

まとめ

バックオフィス効率化は、道具の良し悪しよりも着手の順序で結果が変わります。ツールを入れる前に業務を棚卸しし、お金が動く経路のどこが切れているかを確かめることが出発点になります。

進め方は、棚卸し、順序決め、小さく試す、定着の確認、会計まで繋ぐという5つの段階です。一度にすべてを変えず、1つの業務で手応えを得てから広げる方が、現場の混乱も戻りも起きにくくなります。

業務を回すだけで情報が残り、会計まで繋がる仕組みづくりのご相談はシクミAIへ。「どこから手をつけるべきか」の整理からで大丈夫です。まずは無料相談から、自社の最初の一手を一緒に見つけましょう。

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