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内製化 / 公開 2026-09-08

SaaSと会計ソフトを連携する方法|手作業を残さない業務設計

執筆・編集:株式会社DataEgg
#SaaS連携#会計ソフト#バックオフィスDX
SaaSと会計ソフトを連携する方法|手作業を残さない業務設計

勤怠、経費、請求、予約、販売、顧客管理など、業務ごとにSaaSを導入しても、会計ソフトとの間にCSV加工や手入力が残ることがあります。各SaaSはそれぞれ動いていても、会社全体のデータの流れが設計されていないためです。

SaaS連携は、システム同士を接続する作業だけではありません。現場が入力した情報を、誰が承認し、どの時点で確定し、会計へ何として渡すかを決める業務設計です。

バックオフィスDX・AXでは、AIによる分類や補完を連携途中に加えることもできます。ただし、AIの出力を誰が承認し、誤りをどこへ戻し、修正結果を次回へどう反映するかまで決めなければ、新しい確認作業が増えます。

この記事ではAPI、CSV、RPAなどの方法を比較し、バックオフィスだけでは完結しない連携の進め方を解説します。

SaaSを増やしても手作業が減らない理由

同じ項目の意味が違う

「売上日」が、受注日、利用日、請求日、入金日を指すなど、システムごとに定義が異なることがあります。名前が同じでもそのまま連携できません。

正本が決まっていない

取引先情報をCRM、請求システム、会計ソフトのすべてで修正できると、どれが最新か分からなくなります。

現場の入力が連携に必要な粒度になっていない

会計では案件・部門が必要でも、現場のSaaSにその項目がなければ、後から経理が補います。

例外処理が連携の外にある

返金、取消、分割、差額などがメールやSlackで処理されると、通常データだけを連携しても数字が合いません。

連携方法の比較

方法 向いている状況 注意点
標準連携 対応SaaS間で一般的な項目を渡す 独自項目や例外に対応できない場合がある
API連携 頻度が高く、自動更新が必要 開発・監視・仕様変更対応が必要
CSV連携 月次など定期処理、人の確認が必要 加工手順とファイル管理が属人化しやすい
RPA APIがなく、画面操作が定型 画面変更や例外で止まりやすい
iPaaS・連携ツール 複数SaaSの小規模な連携 複雑な計算・判断は別設計が必要

最も新しい方法を選ぶのではなく、業務上必要な更新頻度と、エラー時の影響に合わせます。

バックオフィスだけでは決められない項目

会計担当者は必要な仕訳や部門を理解していますが、取引の実態は現場や営業が持っています。

決める内容 主に情報を持つ人
どの取引・案件か 営業・現場
実績が確定したか 現場責任者
値引き・返金理由 営業・顧客対応担当
支払・請求の承認 業務責任者
計上日・科目・税区分 経理
例外時の最終判断 責任者・専門家

現場へ会計項目を直接入力させるのではなく、現場が答えられる業務上の選択肢を、連携時に会計項目へ変換します。

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連携設計の7ステップ

1. 現在の流れを書く

どのSaaSから何を出し、誰が加工し、どこへ入力しているかを整理します。CSVの中だけでなく、メール確認や承認も含めます。

2. 項目ごとの正本を決める

顧客、案件、金額、税、部門、状態など、どのシステムが正しい情報を持つかを決めます。

3. 共通IDを設計する

名称ではなくIDで取引を結びます。IDがない場合は、対応表と名寄せルールを用意します。

4. 確定タイミングを決める

入力直後の未承認データを会計へ送らないよう、承認済み、売上確定、精算確定などの状態を定義します。

5. 例外を洗い出す

取消、返金、再請求、部分入金、過去月修正などを確認します。通常フローより先に、止まったときの戻し先を決めます。

6. 小さな範囲で照合する

1ヶ月分、1拠点、1取引種別などに限定し、連携前後の件数と金額を照合します。APIが成功しただけでは、業務上正しいとは判断しません。

7. 監視と引き継ぎを用意する

失敗件数、再実行方法、修正権限、仕様変更時の担当を決めます。作った人しか直せない連携を残さないことが重要です。

連携後に確認する指標

  • 手入力・CSV加工の回数
  • 連携前後の件数・金額差
  • 部門・案件未設定件数
  • 例外の確認先と解決時間
  • 再実行・手修正件数
  • 月次締めまでの日数

連携処理の成功率だけでなく、現場から会計までの総作業が減ったかを測ります。

よくある失敗

CSV加工だけが高度化する

複雑なマクロで加工を自動化しても、元SaaSの項目が変わると止まります。加工処理の前に、必要な項目を入力時点で揃えられないか検討します。

会計ソフトを最終データベースにする

会計ソフトは会計処理の正本ですが、現場の詳細や判断履歴をすべて持つとは限りません。会計に必要な情報と、業務改善に必要な情報を分けます。

正常系だけで公開する

連携時に最も時間を使うのは例外です。エラーを消すのではなく、誰が何を直せばよいか分かる状態にします。

まとめ

SaaSと会計ソフトの連携は、APIやCSVを選ぶだけでは完成しません。現場の入力、営業上の変更、承認、例外処理、会計ルールが一つの取引としてつながる必要があります。

最初に正本・ID・確定条件を決め、小さな範囲で件数と金額を照合し、例外の戻し先まで作ります。既存SaaSを生かしながら現場から会計までをつなぐ支援はシクミAIで行っています。

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