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内製化 / 2026-07-10

レインズ登録の方法と義務|専任媒介の期限・成約報告まで

#不動産#レインズ#媒介契約#業務効率化
レインズ登録の方法と義務|専任媒介の期限・成約報告まで

不動産会社に入ったばかりで「レインズに登録しておいて」と言われたものの、期限や手順が曖昧なまま進めていないでしょうか。あるいは売却を依頼した売主として、自分の物件がきちんと登録されているのか気になっている方もいるかもしれません。この記事では、レインズの登録方法と登録義務を、媒介契約の種類ごとの期限、登録証明書の交付、成約報告まで含めて整理します。宅建業法の条文に触れつつ、新人スタッフや事務担当が実務で迷わない粒度を心がけました。制度は改正されることがあるため、細かな運用は各流通機構の最新案内での確認をおすすめします。

レインズとは物件情報を共有する業者向けのシステム

レインズとは、宅建業者が物件情報を登録し、他社と共有するための不動産流通標準情報システムです。英語名Real Estate Information Network Systemの頭文字をとった呼び名で、一般の人は原則として直接見られません。物件を預かった会社が登録した情報を、全国の宅建業者が閲覧し、自社の顧客に紹介できる仕組みになっています。

このレインズを運営しているのは、宅地建物取引業法にもとづき国土交通大臣が指定した指定流通機構です。全国に4つの法人が置かれており、東日本不動産流通機構、中部圏不動産流通機構、近畿圏不動産流通機構、西日本不動産流通機構が、それぞれの地域を担当しています。いずれも公益財団法人または公益社団法人で、営利目的の民間サービスではありません。宅建業者はこのうち自社の所在地を管轄する機構に加入し、そのシステムを利用します。

なぜこうした共有の仕組みが法律で整えられているかというと、物件情報が一部の会社に囲い込まれると、売主は買主と出会う機会を失い、買主も選択肢が狭まるためです。情報を業界全体で流通させることで、より早く適切な相手が見つかりやすくなります。レインズは、その流通を支える土台として機能しています。物件がどう業者間を流れていくかという全体像は、「マイソクとは何か・不動産の物件図面と流通の仕組み」でも解説しています。

登録義務があるのは専任・専属専任で期限も異なる

レインズの登録義務は、結んだ媒介契約の種類によって変わります。専属専任媒介と専任媒介には登録義務があり、一般媒介には義務がありません。まずこの区別を押さえることが、実務の出発点になります。

宅地建物取引業法第34条の2は、専任性のある媒介契約を結んだ宅建業者に対し、一定期間内のレインズ登録を求めています。売主の物件を1社が責任を持って預かる代わりに、その情報を業界で共有し、売主の利益を守るという趣旨です。期限は契約の種類ごとに定められており、日数の数え方にも注意点があります。

1. 専属専任媒介契約は5日以内

専属専任媒介契約は、売主が1社だけに仲介を任せ、かつ自分で買主を見つけて直接取引することもできない、最も拘束の強い契約です。この場合、媒介契約を締結した日の翌日から5日以内にレインズへ登録する義務があります。

2. 専任媒介契約は7日以内

専任媒介契約も1社だけに仲介を任せる点は同じですが、売主が自分で買主を見つけて直接取引することは認められています。この場合の登録期限は、媒介契約締結日の翌日から7日以内です。専属専任より少しだけ猶予が長い形になっています。

3. 一般媒介契約は登録義務なし

一般媒介契約は、売主が複数の会社に同時に仲介を依頼できる契約です。この場合、レインズへの登録義務はありません。ただし任意での登録は可能で、買主を広く探したい物件なら登録しておくと他社経由の紹介につながります。義務がないからといって登録しない、と機械的に判断する必要はありません。

期限の日数を数えるうえで見落としやすいのが、休業日の扱いです。5日・7日という日数には、不動産会社の定休日やレインズのシステム休止日は含めません。つまり実際の登録猶予は、暦の上の日数より長くなることがあります。また起算点となる「契約締結日」は、媒介契約書を交付した日ではなく、契約締結の意思が合致した日と解されている点にも注意してください。期限を過ぎると宅建業法違反となり、監督処分の対象になり得ます。

レインズ登録の方法は会員登録から物件・図面の順に進む

レインズへの物件登録は、機構への加入を前提に、物件情報の入力、図面の添付という流れで進みます。ここでは一般的な手順の全体像を押さえます。実際の画面操作や入力項目は機構やシステム更新によって変わるため、詳細は所属機構のマニュアルで確認してください。

1. 指定流通機構へ会員として加入する

前提として、自社が管轄の指定流通機構に会員登録し、レインズを使うためのIDを取得しておく必要があります。宅建業の免許を取得して機構に加入すると、システムへのログイン情報が発行されます。ここは会社として一度済ませておく手続きで、物件ごとに毎回行うものではありません。

2. 物件情報を登録する

媒介契約を結んだら、レインズにログインして物件情報を入力します。所在地、価格または賃料、面積、間取り、築年数、取引態様、媒介契約の種類などの基本項目を登録します。入力内容が実態と食い違っていると、後述する取引状況の管理でも問題になるため、契約書や物件資料と照らし合わせて正確に入力することが大切です。登録が完了すると、その物件に登録番号が割り振られます。

3. 物件図面(マイソク)を添付する

物件情報の登録に加えて、間取り図や写真をまとめた物件図面を添付します。この図面はいわゆるマイソクにあたり、他社の担当者が顧客に紹介する際の資料になります。図面がない、あるいは情報が薄いと、他社からの問い合わせや内見につながりにくくなります。物件情報と図面の両方がそろって、はじめて紹介されやすい登録になる、と考えておくとよいです。

登録後は、価格改定や条件変更があるたびに内容を更新します。古い情報を放置すると、実態と異なる物件が流通し続けることになり、トラブルのもとになります。登録して終わりではなく、成約や変更のたびに手を入れる前提の業務だと捉えておくと、後の抜け漏れを防げます。

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登録証明書は売主に交付し取引状況の確認につなげる

レインズに登録したら、機構が発行する登録証明書を売主へ交付する義務があります。これは売主が自分の物件の登録状況を確認するための、重要な書類です。

宅建業法では、専任・専属専任媒介で登録した場合、登録後に機構が発行する登録証明書を、遅滞なく依頼者である売主へ交付するよう求めています。交付はメールなど、売主が手元に保存できる電子的な方法でも差し支えありません。この証明書には、その物件がレインズに登録されたことを示す情報が記載されています。売主にとっては「本当に登録されたのか」を確かめる手がかりになります。

2025年からは取引状況の登録が義務化された

売主が自分の物件の扱われ方を確認できるようにする流れは、近年さらに強まりました。2025年1月に施行された宅建業法施行規則の改正で、物件の取引状況をレインズに登録することが義務づけられました。取引状況とは、「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」といったステータスのことです。これらを正しく入力し、状況の変化に応じて更新する必要があります。

あわせて、売主へ交付する登録証明書には二次元コードが載るようになりました。売主はスマートフォンでこのコードを読み取り、自分の物件が今どのステータスで扱われているかを確認できます。この仕組みは、いわゆる囲い込み、つまり他社からの問い合わせを断って自社だけで取引を成立させようとする行為を防ぐために整えられたものです。物件の販売状況と登録ステータスに食い違いがあれば、宅建業法にもとづく指示処分などの対象になり得ます。売主から登録状況を尋ねられたら、この確認方法を案内できるようにしておくと、信頼にもつながります。

成約したら遅滞なくレインズへ成約報告する

売買や交換の契約が成立したら、レインズへ成約情報を報告する義務があります。登録と同じく、この成約報告も専任・専属専任媒介で法的に求められる手続きです。

宅建業法第34条の2第7項は、専任・専属専任媒介で登録した物件について契約が成立したとき、遅滞なく指定流通機構へ通知するよう定めています。通知する内容は、登録番号、取引価格、契約が成立した年月日です。この成約情報は、後の取引で参考にされる成約事例のデータとして蓄積され、適正な価格を判断する材料になります。個々の会社が報告を怠ると、業界全体の相場情報の精度が下がることになります。

成約報告を忘れると、成約済みの物件がレインズ上に残り続け、他社が問い合わせてくる原因になります。実態と異なる情報を流通させることにもなり、宅建業法違反として指示処分の対象になり得ます。契約が決まったら、登録内容の削除や成約への切り替えと合わせて、成約報告まで一連の流れとして処理する習慣をつけておくと安全です。

レインズ登録・更新の手間を仕組みで減らす

レインズ登録の負担を軽くする鍵は、同じ物件情報を何度も入力する二重・三重入力をなくすことにあります。登録そのものより、あちこちに同じ内容を打ち込む作業が、実は現場の時間を奪っています。

多くの不動産会社では、1件の物件を扱うたびに、レインズへの登録、ポータルサイトへの掲載、マイソクの作成という、似た情報の入力を別々の画面で繰り返しています。筆者は不動産会社の業務効率化を支援するなかで、同じ物件の所在地や価格を、レインズ・ポータル・マイソクへ三重に入力している現場を何度も見てきました。1件ごとの手間は数分でも、物件数が増え、価格改定や成約のたびに全ての媒体を直す必要が出てくると、月単位ではまとまった工数になります。

この負担を減らす発想は、物件情報を一元管理する「物件マスタ」を持ち、そこから各媒体へ流し込む形にすることです。マスタの1箇所を直せば、関連する出力にも反映される。そうした仕組みがあれば、更新のたびに同じ内容を打ち直す必要がなくなります。マイソク作成に絞った効率化の考え方は「マイソク作成を効率化・自動化する方法」で詳しく触れています。

ただし、既製のシステムがすべての会社にそのまま合うとは限りません。扱う物件の種類、既存の管理方法、レインズやポータルとの連携範囲は会社ごとに違います。市販のツールを使うにせよ、業務に合わせて小さく仕組みを作るにせよ、まずは自社のどこで同じ入力が重複しているかを洗い出すことが、効率化の出発点になります。不動産会社の業務をどう仕組み化していくかという全体像は、不動産会社向けの支援ページでも紹介しています。

まとめ

レインズ登録は、専属専任媒介なら契約締結日の翌日から5日以内、専任媒介なら7日以内が期限で、一般媒介には義務がありません。登録後は機構発行の登録証明書を売主へ交付し、2025年からは取引状況のステータス登録も義務づけられています。契約が成立したら、遅滞なく成約報告まで行うことで、一連の義務が完結します。

実務としては、登録して終わりではなく、更新と成約報告まで含めて漏れなく回すことが求められます。そして、レインズ・ポータル・マイソクへの重複入力をどう減らすかが、事務負担を左右します。まずは自社の入力がどこで重なっているかを整理し、繰り返しの多い作業から仕組みに置き換えていくのが現実的です。

DataEggでは、不動産会社の業務に合わせて小さくシステムを作り、月額で伴走するシクミAIを提供しています。レインズ登録のような繰り返し作業の効率化から、顧客情報が自然と溜まる仕組みづくりまで、現場に定着する形で一緒に進めます。不動産会社向けの支援内容は不動産向けの案内ページをご覧ください。

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